8日午後、東京・文京区にある田中角栄元総理大臣の自宅だった建物が全焼した火事は出火から6時間余りがたった午後10時前に消し止められました。

当時、敷地内にいた娘の田中真紀子元外務大臣は「建物内で線香をあげた」などと説明していて、警視庁などが出火原因を調べています。

8日午後3時20分ごろ、東京・文京区目白台にある田中角栄元総理大臣の自宅だった建物から火が出ました。

消防車など20台以上が出て消火活動にあたった結果、火は6時間余りがたった午後10時前に消し止められましたが、2階建ての住宅1棟が全焼したほか、敷地内にある平屋建ての住宅の一部など、合わせておよそ800平方メートルが焼けました。

警視庁によりますと、出火当時、敷地内には元総理大臣の娘の田中真紀子元外務大臣とその夫の田中直紀元防衛大臣の2人がいましたが、けがはありませんでした。

現場はJR目白駅から東におよそ1.4キロ離れた住宅街で、「目白御殿」と呼ばれているこの建物の近くには日本女子大学のキャンパスや運動公園があります。

これまでの調べによりますと、火元は全焼した建物で、田中真紀子元外務大臣は「きょうこの建物内で線香をあげた」などと説明しているということで、警視庁は9日、消防とともに現場を詳しく見て出火原因を調べることにしています。

近くに住む人「かなり高く火の手」

現場付近に住む男性は「消防車のサイレンの音で外を見ると旧田中角栄邸の建物から、かなり高く火の手が上がっていました。午後4時前にはほぼ燃え尽きて、火の手が少し収まってきたような状況です。近くでこのような火事が起こり驚きました」と話していました。

火事を目撃した40代の女性は「多くの消防車がきていて、周囲はものものしい雰囲気です。午後4時すぎ時点でも煙が上がり続けています」と話していました。

「目白御殿」昭和の政治の舞台の1つに

田中角栄・元総理大臣の自宅は「目白御殿」とも呼ばれました。内閣や自民党の重要ポストを歴任して、自民党の最大派閥「田中派」を率いた田中元総理大臣の自宅には当時、全国から支持者や陳情を行う人などが訪れて列をなし、昭和の政治の舞台の1つとなりました。

田中元総理大臣はロッキード事件で逮捕され、自民党を離党してからも政界に大きな影響力を持ち続け、その自宅の所在地から「目白の闇将軍」とも言われました。田中元総理大臣は平成5年に死去しています。