欧州議会選挙が終了した。中核のドイツ、フランスで右派勢力が躍進。欧州議会の右傾化がクッキリと浮かび上がった。フランスではマリーヌ・ルペン氏が率いる極右の国民連合(R N)に惨敗したマクロン大統領が、国民議会(上院)の解散に打って出た。今朝ロイターが伝えた世論調査によると、「ルペン氏の極右『国民連合(RN)』の勝利が予想されている。ただ、過半数には届かない見通しだ」とある。この選挙に敗北すればマクロン大統領の権力基盤は一気に弱体化する。もう一方の中核・ドイツも事情は似たり寄ったりのようだ。シュルツ政権の第2党でもある緑の党が大幅に議席を減らした。気候変動対策に注力した緑の党だが、ウクライナ戦争を機にエネルギー価格が高騰したことなどを受け、欧州全域で議席を減らした。代わって登場してきたのが移民反対、E Uに懐疑的な右派勢力というわけだ。

こうした勢力を代表するのがルペン氏率いるフランスの極右政党・国民連合だ。ロイターによると現時点の支持率は「RNが34%、マクロン氏連合は19%」とある。中道政党で連立を組むマクロン氏は支持率で倍近くルペン氏に差をつけられている。現時点の見通しでは欧州議会は依然として中道勢力を中心とした親E U政党が過半数を維持する模様で、いますぐ大勢に大きな影響が出ることはなさそうだ。だが、フランスで極右政党が政権を握ることになれば、右傾化するE Uに大きな弾みがつくだろう。9日に開票された欧州議会選挙ではRNは31.4%の票を獲得した。一方のマクロン氏率いる与党連合への投票は15%に過ぎない。過半数に達しないまでも国民連合が議会の第1党に躍り出る可能性はかなり高そうだ。

E Uやフランスだけではない。米国ではトランプ前大統領が返り咲きを狙っている。同氏が政権に復帰すれば改めてM A G Aを強力に推進することは間違いない。トランプ氏はすでに化石燃料の復活や、パリ協定から再離脱の意向を明確にしている。米国第一を掲げるトランプ氏の政策は、欧州で躍進する右派の政策と共通点が多い。もっと言えばロシア、中国、北朝鮮など強権国の自国優先政策とも、どことなく似通っている。トランプ氏がロシアや中国、北朝鮮との関係改善に取り組むということではないが、東西を問わず主要国の基本政策が水面下で“共鳴”しそうな気がするのだ。それで地球上から戦争がなくなればそれでよしとするのか、価値観を共有する西側が相容れない価値観の強権国をどこまでも排除しようとするのか、右傾化する欧州議会がまずその問いに直面しそうな気がする。

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