[ニューヨーク 27日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、主要6通貨に対するドル指数が3週間ぶり高値を更新。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長による初の議会証言は、タカ派的な内容と受け止められた。

パウエル議長は下院の金融サービス委員会で行った証言で、経済の過熱リスクと成長を軌道上に保つことのバランスをとると確約し、FRBは段階的な利上げを実施する方針を堅持すると表明した。その後の質疑応答では、FRBが後手に回り経済が過熱すれば、利上げペースを速める必要が出てくるとも言明した。

BNYメロンのシニア・グローバル市場ストラテジスト、マービン・ロー氏は、パウエル議長の証言は「指標が引き続き心強い内容となれば、FRBが一段とタカ派的なスタンスに転換する可能性があるということを示したように感じた」と指摘。「質疑応答前は反応薄だった市場も、パウエル議長が示したタカ派的な発言を重く受け止めたようだ」との見方を示した。

FRBは3月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、今年1回目の利上げを実施することが予想されている。同会合では当局者による最新の経済見通しが発表されるほか、パウエル氏は会合後FRB議長として初の会見に臨む。

終盤の取引で、ドル指数.DXYは0.6%高の90.356。一時、3週間ぶりの水準となる90.498まで上昇した。