トランプ米大統領は、鉄鋼とアルミニウムに輸入関税を賦課する計画を取り下げないと明言した。大統領はホワイトハウスで5日、ライアン米下院議長が輸入関税に反対を表明したことについて記者団から質問を受け、「われわれは引き下がらない」と述べた。
ライアン議長は報道官を通じて声明を発表、「われわれは貿易戦争の影響について非常に懸念しており、この計画を進めないようホワイトハウスに強く求めている」と述べた。「新しい税制改革法が景気を押し上げており、こうした恩恵を危険にさらすことは明らかに望んでいない」と続けた。
ライアン議長はトランプ大統領の就任後、賛否が大きく分かれる問題でも大統領を支持してきたが、今回は両氏の立場が相いれないことが浮き彫りとなった。トランプ大統領は中国の貿易慣行を強く批判してきたが、鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の関税を課した場合、その影響は同盟関係にある欧州連合(EU)、カナダ、メキシコに対して最も大きくなる可能性がある。