アメリカなどによる軍事攻撃につながったシリアでの化学兵器の使用疑惑をめぐり、OPCW=化学兵器禁止機関の調査チームは、15日、シリアの副外相と会談し、調査の進め方について意見を交わしたとみられます。シリアの首都ダマスカス近郊で、今月7日にあった化学兵器の使用が疑われる攻撃について、アメリカなど3つの国はアサド政権が化学兵器を使ったと断定し、14日に関連施設だとする3か所をミサイルで攻撃しましたが、アサド政権は一貫して使用を否定しています。 この問題を調べるため、シリアに入ったOPCW=化学兵器禁止機関の調査チームは、15日、ダマスカスの滞在先のホテルでシリアのメクダード副外相とおよそ3時間にわたって会談し、調査の進め方や安全の確保などについて意見を交わしたものと見られます。この後、現地調査を始めたかどうか、OPCWは、今のところ何も発表していません。OPCWの調査は、化学兵器が使われたのかどうかや、何が使われたのかを特定するのが任務で、誰が使ったかという点までには踏み込みません。
ただ、アサド政権を支援するロシアは、すでに調査を行って、化学兵器の使用は確認されなかったとしており、OPCWの調査によって何が明らかになるのか注目されます。