日本とアメリカが連携してインド太平洋地域でのインフラ整備を目指す初めての会議がワシントンで開かれ、インフラ整備で存在感を増す中国に対抗する狙いもあると見られます。
この会議は23日、アメリカ国務省で開かれ、日本とアメリカの政府担当者や企業関係者100人余りが出席しました。
インフラ整備をめぐっては、中国が巨大経済圏構想「一帯一路」を通じて各地でインフラ整備を支援するなど急速に存在感を高めています。
会議の冒頭、アメリカ国務省のシン次官補は、「われわれは、国際的な基準や規範を守らない国や企業と競うため、日米の政府と民間企業の協力をどう拡大するか検討していきたい」などと中国を暗にけん制し、日米でインド太平洋地域に質の高いインフラの輸出を目指す考えを示しました。
会議では、アメリカのLNG=液化天然ガスをアジア諸国などに輸出して、日本が現地でLNGを受け入れるインフラ整備を支援する、日米両政府の計画が報告されたほか、エネルギー、運輸、通信、水の4つの分野でどのようなインフラ面での協力が可能か議論しました。
日米両政府としては、両国の企業のインフラ輸出を後押しするとともに中国に対抗する狙いもあると見られます。