日本や豪州など11か国による新たな環太平洋経済連携協定(TPP)に、タイが参加する見通しとなったことが23日、分かった。
11か国のTPPは年内の発効が視野に入っており、タイは発効後に加わる方向で調整している。11か国以外の国が新たなTPPに参加するのは初めてで、今後のさらなる拡大に弾みがつきそうだ。
TPPを担当する茂木経済再生相は、国会の承認が得られれば、今月末からの大型連休に合わせてタイを訪問する方向で調整に入った。参加に向けた手続きなどについて、タイ側とすり合わせを行いたい考えだ。
日本は、参加11か国のうち、最大の経済規模を持つ。財務省の貿易統計によると、日本とタイとの2017年の貿易額は、日本からの輸出が約3兆3000億円、輸入が約2兆5000億円。タイは日本の自動車メーカーの主要生産拠点となっているほか、エビなど水産物の輸出も多く、日本との結びつきが強い。このため、タイとしては、TPPへの参加がさらなる輸出拡大につながると判断した。