国会の会期末まで残り1か月を切り、与党側は最重要法案と位置づける働き方改革関連法案を会期内に成立させるため、今週中にも衆議院を通過させたい考えです。これに対して、野党側は与党の国会運営は強引だと反発を強め、あらゆる手段を尽くして対抗する構えで、与野党の攻防が激しくなる見通しです。

衆議院厚生労働委員会で審議されている働き方改革関連法案について、自民・公明両党は幅広い賛同を得ようと日本維新の会と修正協議を行っていて、21日、高収入の一部専門職を労働時間の規制から外す制度などをめぐり、詰めの調整を行うことにしています。そして与党側は来月20日までの今の国会の会期内に法案を成立させるため、今週、衆議院を通過させたい考えです。

また与党側はTPP=環太平洋パートナーシップ協定をめぐり、先週、立憲民主党など野党5党が提出した茂木経済再生担当大臣に対する不信任決議案を22日、衆議院本会議で否決したうえで、カジノを含むIR=統合型リゾート施設の整備に向けた法案を審議入りさせる方針です。

これに対し野党側は与党の国会運営は強引だと反発を強めていて、働き方改革関連法案やIR整備法案などの成立を阻止するため、法案を審議する衆議院の各委員会の委員長の解任決議案を提出することなども念頭に置き、あらゆる手段を尽くして対抗する構えです。

また、財務省の決裁文書の改ざん問題をめぐり、23日、改ざん前の文書が提出されることなどを受け、森友学園や加計学園をめぐる問題で政府への追及を強める考えで、来月20日の会期末をにらんだ与野党の攻防が激しくなる見通しです。