25日、サンクトペテルブルクで開かれたロシア政府主催の「サンクトペテルブルク国際経済フォーラム」で講演する中国の王岐山国家副主席(EPA=時事)

【サンクトペテルブルク時事】中国の王岐山国家副主席は25日、ロシア政府主催の「サンクトペテルブルク国際経済フォーラム」全体会合で、朝鮮半島の核問題は「中国の核心的利益だ」と指摘した。その上で「米朝首脳会談が実施されることが非常に重要だ」と実現を求めた。司会者からの質問に答えた。

中国国家指導者が朝鮮半島の問題について直接的に「核心的利益」と言及するのは異例。核心的利益とは、台湾やチベット、南シナ海など、中国にとって国家の安全や主権に関わり、絶対譲れない問題を指す。中国外交の「司令塔」とされる王氏の発言は、非核化問題が中国の安定に直結するという強い危機意識を示したものだ。