ビットコインなどの仮想通貨の普及に伴って、日本のIT企業の間では、取り引きのデータをインターネット上に記録する「マイニング」と呼ばれる作業や関連する事業に乗り出す動きが広がっています。

仮想通貨の運営に欠かせない「マイニング」は、膨大な取引データをコンピューターで計算し、報酬と引き換えにネット上に記録する作業で、誰でも参加できます。

日本のIT企業の「GMOインターネット」は、「マイニング」に使う専用の機器を開発し、今月6日から個人や企業向けに販売を始めました。

性能の高い半導体を使うことで販売価格はやや高い一方、消費電力を減らし、「マイニング」の作業にかかるコストを抑えたということです。

一方、企業がみずから「マイニング」の作業を事業として始める動きも広がっていて、動画配信などを手がける「DMM.com」が、ことし2月、石川県に専用施設を作ったほか、ネット金融大手の「SBIホールディングス」も海外で事業を始めています。

仮想通貨の普及に伴ってマイニングの作業は増え続けると予想され、競争も激化する見通しですが、コンピューターを冷却する電力消費による地球環境への負担をいかに減らすかが課題となっています。