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演習中止で抑止力低下も…トランプ氏発言、落とし穴露呈<朝日新聞デジタル>2018年6月14日05時10分

 米朝首脳会談から一夜明けた13日、北朝鮮の国営メディアが、トランプ米大統領が米韓合同軍事演習を中止する考えを会談で示したと報じた。演習が実際に中止され、それが長引けば、北朝鮮に対する抑止力は低下する。会談のあいまいな合意の「落とし穴」が早くも露呈した格好だ。

  • 安堵した矢先の米韓演習中止 日本の安全保障どうなる?

北朝鮮の労働新聞(電子版)は、前日の米朝首脳会談を伝える13日付の記事で、「米大統領は、朝米対話が行われる間、北朝鮮が挑発とみなす米韓合同軍事演習を中止する意向を示した」と伝えた。

米韓演習は、1978年に米韓連合軍司令部が創設されて以降に本格化した。毎夏に行う指揮所演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン(UFG)」では、新しい戦術などを確認。毎春の「キー・リゾルブ」「フォール・イーグル」の二つの演習で、米軍増派や野外戦闘について訓練している。

米韓演習は、朝鮮半島の有事に備える準備として進められてきた。また北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射などの挑発に出た場合、空母や戦略爆撃機を演習に参加させて牽制(けんせい)する。近年は、北朝鮮の核兵器除去や金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長ら幹部の殺害を想定した新たな演習も行っていた。

韓国軍の元将校は「北朝鮮は(米韓)演習の度にそれに対応する即応体制を取らざるを得ず、重い負担になっていた。演習中止が長引けば挑発を招くし、有事の際の対応能力も下がる」と心配する。米韓は過去、総合軍事演習「チームスピリット」を一定期間中断した例があるが、近年の米政権は米韓演習の中止は「あり得ない」としてきた。

朝鮮半島で過去、北朝鮮軍兵士が米兵を殺害したポプラ事件や、核実験、弾道ミサイル発射といった軍事挑発を行った時には、米韓が演習を行って挑発を抑止することで対応してきた。また、米韓は「法的に認められた演習と国連制裁違反の核・ミサイル開発は、交渉の対象にならない」とも主張。非核化交渉などでのカードには含まれないとの立場も鮮明にしてきた。

韓国の文在寅(ムンジェイン)政権は、朝鮮半島の平和定着を強く米朝両国に働きかけてきた。そのため米韓演習中止にも理解を示す可能性がある。

ただ、韓国政府高官は12日、…

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