[ワシントン 21日 ロイター] – ロス米商務長官は21日、トランプ大統領の目指す貿易障壁引き下げや公平な競争の場構築の実現に向け、米国は貿易相手国に一段と厳しい環境を作ることが必要との見解を示した。
ロス長官はCNBCに対し「関税、非関税双方を含む大規模な障壁を設ける貿易相手国が一段と苦痛を味わう環境を整える必要がある」とし、「障壁を維持する代わりに撤廃させるために、一段と厳しい環境とすることが必要だ」と語った。
中国に関しては「知的財産権の侵害や技術移転の強制、サイバーセキュリティー問題なども重なる」と述べた。
前月に適用を決めたカナダやメキシコ、欧州連合(EU)に対する鉄鋼・アルミニウム製品への関税の影響については、製品価格や経済全体への影響は限定的との認識を示した。
その上で、米国の措置を受け、欧州や日本などがダンピング(不当廉売)に対する緊急輸入制限(セーフカード)措置を発動したことを指摘。「米国の関税導入によって、関税を課された国は行動をあらため、ダンピングに反対する国際的な協調も生まれた」と述べた。