[ジュネーブ 12日 ロイター] – 中国商務省の王受文次官は12日、貿易戦争を始めたのは米国であり、中国は身を守ると述べた。

次官は世界貿易機関(WTO)本部で記者団に対し、米国の関税は「通商いじめ」であり、話し合いをするには、中国の「頭に向けた銃を下ろす」必要があると主張。「米国の対応は中国の国益に反するし、米国内の企業や消費者、労働者、農家の利益にも反している。世界経済の成長を損ねるもので、単なる通商いじめにすぎない」と語った。

トランプ米大統領は通商法301条に基づき、中国の知的財産侵害への制裁として関税措置を講じたが、世界貿易機関(WTO)への提訴も行っている。これに報復関税で対抗する場合、まずWTOの規定手続きに従う必要があるが、中国はWTOの規定を無視して報復関税措置に踏み切った。

これについて次官は、中国としてWTOの判断を何年も待つことは不可能であり「国際法の精神にのっとり」行動したと釈明した。

また「われわれがこれまで話し合いを重ねた結果、協議は順調に進行していたのに、相手はそうした成果を無視し、一方的に貿易戦争を始めた」と指摘。「話し合いをまとめるには、相手がもう片方の頭に向けた銃を下ろす必要がある。一方が振れ続けたり、言動がいつも変わるのであれば、話し合いをしても無駄だ」とした。