アメリカのトランプ大統領は「貿易という観点で言うと、EU=ヨーロッパ連合はアメリカの敵だ」と述べました。貿易政策などをめぐって欧米の関係がぎくしゃくする中、トランプ大統領の発言はさらなる反発を呼びそうです。

トランプ大統領は15日に放送されたCBSテレビのインタビューで「アメリカには多くの敵国がある。貿易という観点で言うとEUは敵だ」と述べました。

またトランプ大統領は「NATO=北大西洋条約機構の国々は十分な国防費を支出していないし、ロシアの脅威にさらされているドイツは、そのロシアに毎年、大金を支払い続けてエネルギーを買っている。ドイツに対しては大きな怒りを感じている」と述べ、ドイツに対する不快感を重ねて示しました。

一方でトランプ大統領は「ロシアもある分野では敵国だし経済の文脈では中国も敵国だ。敵国であることは必ずしも悪いことではなく、互いに国どうしで競合しているということだ」とも述べました。

これに対してEUのトゥスク大統領は早速ツイッターに「アメリカとEUは無二の親友だ。われわれが敵どうしだと言う人は、フェイクニュースを広めようとしている」と投稿して、トランプ大統領を批判しました。

トランプ大統領は輸入車の関税などの貿易政策をめぐってヨーロッパ各国と対立していて、今回の発言でさらなる反発を呼びそうです。