[カラカス 4日 ロイター] – 南米ベネズエラの首都カラカスで4日、マドゥロ大統領の演説中に、爆発物を積んだドローンにより少なくとも1回の爆発が発生した。大統領にけがはなかった。同国政府は、大統領の暗殺が目的だったとの見解を明らかにした。
大統領は、初期段階での捜査によると、コロンビアおよび、ベネズエラ亡命者が多く住む米フロリダ州との関係が疑われる右派による暗殺計画であることが「あらゆる点で」示されたと述べた。複数の容疑者がすでに拘束されたという。
ロドリゲス通信情報相は、カラカス中心部で開催中だった軍事イベントの会場近くで、爆発物を積んだ複数のドローンが爆発したと説明した。近くに住む家族を訪問していた同国住民はロイターに対し、2回の爆発音を聞いたと話した。
国家警備隊の隊員7人が負傷したという。
大統領はテレビで「これは暗殺未遂事件であり、犯人は私を暗殺しようとした」と述べた。
「Tシャツを着た兵士による国民運動」を名乗る詳細不明の団体が犯行声明を発表。ソーシャルメディアでの一連の投稿で、ドローン2機を飛ばす計画だったが、狙撃兵により撃墜されたと述べた上で「彼らが脆弱であることが証明できた。きょうは成功できなかったが、それも時間の問題だ」と警告した。
左派のマドゥロ大統領は、ウゴ・チャベス大統領(当時)の死去に伴い2013年に選出。今年5月に再選(任期6年)を果たしたが、反対派からは多くの不正行為を行っていると批判されている。