• 英国の方がEUより打撃が大きい-EU28政府が指摘
  • 合意なき離脱なら企業はハンマーで打ちのめされる-英経済団体

英国の運転免許証が欧州連合(EU)でもはや有効ではないため、英国人はフランスにもはや自家用車で行けなくなる。

これは合意成立なしに英国がEUを離脱する場合、英国の方が打撃が大きいことをEU28カ国政府がまとめた文書に見られる一例だ。

英最大の経済ロビー団体である英産業連盟(CBI)のキャロライン・フェアバーン事務総長はこの内容について「合意なき離脱に至れば企業はハンマーで打ちのめされることを明確にしている」と指摘。「イデオロギーが確かな証拠に優先される場合、どの程度の混乱が見込まれるかも示している」と述べた。

合意なき離脱なら、大半の工業製品の貿易でも英国に不利が生じるという。EU向けの英国製品は英国内基準を満たしていても、EUの承認機関による試験と適合検査に別途合格する必要が出てくる。一方で英国は、EUが承認した製品を英国基準に適合しているかの試験をせずに一定期間受け入れ続けることになる。

運転免許証でも、EUの免許保持者が英国離脱後に英国で運転する場合は何ら規則の変更はない。だが、英国人は5.5ポンド(約800円)支払って国際免許証を取得する必要があるかもしれない。英国からEUへの長期的な住所変更の場合はそれぞれの国で再び運転免許試験を受けなければならないかもしれない。それを避けるには2019年3月の離脱前に英国の免許証をEUの免許証に移行する必要がある。