-
第1段階では物品の2国間貿易について議論したいと米通商代表
-
第2段階では議会承認を必要とする問題に重点置く
トランプ米大統領は26日、安倍晋三首相と2国間貿易協議入りで合意したと発表した。
トランプ大統領はニューヨークでの日米首脳会談の冒頭に記者団に対し、協議は「満足行く結論」に達すると期待してるとし、「これ以上悪くなりようがないので、米国にとって良くなる一方だ」と語った。両首脳は共に今週、国連総会に参加している。
米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表はこの日の記者団との電話会合で、米国と日本は貿易協議の最初の数カ月の第1段階で物品の2国間貿易について議論したいと考えていると発言。第2段階では議会承認を必要とする問題に重点を置く計画だとした。また、最終合意に対して議会が承認もしくは不承認のいずれかを判断する大統領貿易促進権限(TPA)を求めるつもりだと同代表は述べた。
この日発表された日米共同声明によると、米国は国内の生産と雇用拡大に向け自動車輸出のアクセス拡大を望んでいる。一方、日本は農産物の輸出増を目指す。また日米両国は「われわれは他の関税に関係する問題の早期解決に取り組む」とした。
事情に詳しい関係者2人によると、日本は米国が検討している自動車関税の適用猶予を目指している。協議を巡る日本側の狙いについて関係者は、米政権として交渉継続中は新たな関税措置は発動しないとした欧州連合(EU)との7月の合意内容になぞらえて説明した。
日米はまた共同声明で、「第3国による市場に基づかない政策・慣行」との闘いや世界貿易機関(WTO)改革の前進に向け欧州連合(EU)と共に取り組んでいくと表明した。
米商務省は来年2月までに自動車輸入が安全保障上のリスクとなっていないかどうか判断する。安全保障上のリスクと認定された場合はトランプ大統領が輸入関税ないし輸入枠を課す可能性がある。
原題:Trump Announces Japan Trade Talks With Focus on Cars (2)(抜粋)