国際刑事警察機構(ICPO)の孟宏偉総裁=2017年7月、シンガポール(AFP時事)

【パリ時事】フランスメディアは5日、国際刑事警察機構(ICPO)の孟宏偉総裁が中国へ一時帰国した後に家族と連絡が取れなくなり、仏当局が捜査を開始したと伝えた。

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 仏ラジオ・ヨーロッパ1によれば、ICPO本部がある仏中部リヨンに残る孟氏の妻から仏当局に対し、孟氏が9月末に中国へ出発した後に連絡が取れなくなったと相談があった。情報筋はヨーロッパ1の取材に「仏国内で行方不明になったのではない」と述べ、中国国内で消息を絶った可能性が高いと説明した。

香港の英語日刊紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は情報筋の話として、孟氏が中国当局から取り調べを受けていると伝えた。孟氏は「中国に到着してすぐに連れ去られた」という。取り調べの内容や孟氏の所在は不明。

ICPOは声明で「フランスと中国の当局の問題だ。ICPO事務総局はこれ以上コメントしない」と表明した。孟氏は中国公安省の次官を務めていた2016年、中国人として初めてICPO総裁に就任した。任期は20年まで。