[ワシントン 13日 ロイター] – 米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は13日、米政府が通商問題を巡り中国と協議を再開したことを明らかにし、こうした展開は「極めて前向き」との見解を示した。

カドロー委員長はCNBCのインタビューに対し「米中政府のすべてのレベルでコミュニケーションをとっている」とし、「米中は協議を再開した。これはプラスの動きだ」と述べた。また、米政府は欧州連合(EU)と日本とも良好な通商協議を進めていることを明らかにしドル相場についてはかなり安定しているとの認識を示した。

カドロー委員長はその後、ホワイトハウスで記者団に対し、アルゼンチンで今月開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に出席する際に、トランプ大統領が中国の習近平国家主席と会談するのは「現在ではかなり明確になっている」と指摘。ホワイトハウスは同会談に向け背景資料の取りまとめなどの準備作業を進めていると述べた。首脳会談前に何らかの譲歩を求めているかとの質問に対しては、「過去5─7カ月にわれわれが提示した案件について何らかの反応が聞きたい」と述べた。ロス商務長官は前月、米中通商協議が中断されたことを明らかにしている。

こうした中、ペンス副大統領は米紙ワシントン・ポストとのインタビューで、中国は米国との冷戦を避けるためにも態度を改めるべきと指摘。トランプ政権は中国側から「具体的な提案」が出てくることを期待しており、中国は知的財産権の侵害や強制的な技術移転、中国市場への参入制限などの問題で譲歩する必要があるとの考えを示した。