[ニューヨーク 3日 ロイター] – ニューヨーク外為市場でドルが下落。米中首脳が週末の会談で新たな関税を一時的に見送り、貿易戦争を悪化させないことで合意したことを受けリスク選好が高まり、中国人民元など関連通貨が値上がりした。
ムニューシン財務長官は3日、中国が1兆2000億ドルを超える輸入拡大の意向を示したと明らかにした上で、中国の習近平国家主席は中国市場の米企業への開放に向け明確なコミットメントを示したとし、交渉のトーンに明らかな変化が見られたと指摘した。
オフショア人民元CNH=D3は約1%高の6.879元。豪ドルAUD=D4は0.5%高。ニュージーランドドルNZD=D4は0.6%高。カナダドルCAD=は0.6%高。
ウエスタンユニオン・ビジネスソリューション(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「20カ国・地域(G20)首脳会議やとりわけ米中首脳会談を受け、リスク資産が急騰する一方、ドルはその犠牲になった」と述べた。
MSCI新興国通貨指数.MIEM00000CUSは0.6%高。
こうした中、「ツイートやニュース次第で相場はいつでも変調をきたす恐れがあるため、楽観論は割り引いて考える必要がある」(ジェフリーズ)との声も聞かれる。
主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.2%安。ユーロ/ドルEUR=は0.2%高。貿易を巡る緊張がいったん和らいだことで市場の目は米金融政策に向かうとの見方もある。
ポンド/ドルGBP=は10月末以来の安値となった。
ドル/円
NY午後4時 113.65/113.66
始値 113.57
高値 113.70
安値 113.45
ユーロ/ドル
NY午後4時 1.1343/1.1347
始値 1.1333
高値 1.1364
安値 1.1324