[ローマ 5日 ロイター] – イタリアのコンテ首相は来週11日に欧州委員会のユンケル委員長と会談し、新たな2019年予算案を提出する予定だ。コンテ首相が通信社アドンクロノスに対して明らかにした。

首相は新たな予算案について「楽観的」であり、同案には投資促進措置が含まれるとした。また連立政権幹部の話によると、修正後の予算案には年金改革の歳出削減などが盛り込まれる可能性がある。欧州委は、イタリア予算案が欧州連合(EU)の財政規律から逸脱しているとし、制裁措置を回避するために修正を要請。イタリア政府は予算案で示した赤字の対国内総生産(GDP)比率の上昇は景気支援に必要との立場を示しているが、欧州委と協議に歩み寄る姿勢は示している。

連立政権を構成する「同盟」の幹部、ジャンカルロ・ジョルゲッティ氏はラジオ24に対し「(EUの)制裁措置はイタリアに望ましくない。イタリアとEUは制裁回避に向けあらゆる手段を尽くす必要がある」と述べた。

その上で、選挙公約に掲げた定年年齢の引き下げと所得支援プログラム順守するとしながらも、この2つの案件に割り当てられている160億ユーロの全額は必要ないかもしれないとし、「それぞれ20億ユーロ程度削減できる可能性がある」との見方を示した。