• 米政府機関一部閉鎖、トランプ氏がFRB再批判、米財務長官が協議
  • 日産ケリー被告が25日に保釈可能性、OPEC減産延長
Photographer: Al Drago/Bloomberg

短縮取引の米国市場は株式が大幅安、米国債や日本円、スイス・フランが上昇しました。背景は解決への糸口の見えない米政府機関閉鎖や連邦準備制度理事会(FRB)批判を繰り返すトランプ大統領など、ワシントンの混乱です。ムニューシン財務長官が金融監督当局と電話協議を開くなど沈静化に努めたのも焼け石に水となりました。連休明けの日本市場はどう受け止めるでしょうか。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

長期化の様相

米国の一部政府機関の閉鎖が3日目に突入した。だが、議員はクリスマス休暇に入っており、対立を早急に解決しようという緊迫感は見られない。下院で民主党が過半数を占める新議会が始まる1月3日まで持ち越しになるとの見方が有力だ。民主党のペロシ下院院内総務とシューマー上院院内総務は共同声明で「政権内で人によって言うことが異なる」として困惑を表明している。

犯人捜し

トランプ大統領はFRBが株価急落の原因だとして激しく攻撃。「米経済が抱える唯一の問題はFRBだ。相場感覚がなく、必要不可欠な貿易戦争のほか、ドル高、国境問題により民主党が政府機関を閉鎖したことすら理解していない」とツイート。「力は強いがタッチ(アプローチやパターの感覚)がないためスコアが上がらないゴルファーのようだ」とゴルフに例えて非難した。前週末にはパウエルFRB議長解任を検討したとの報道が伝わった。

市場は問題なし

ムニューシン財務長官は金融市場を巡る大統領作業部会を主宰。金融監督当局のトップらはこの場で、市場に異常な動きは見られないとの認識を示したと、関係者が明らかにした。同長官は週末には、大手米銀に流動性状況などを確認した

ケリー被告保釈の可能性

日産自動車の前代表取締役グレゴリー・ケリー被告の妻、ダナ・ケリーさんは、クリスマスの25日に夫が保釈される可能性があると述べた。複数の米当局者が同被告の自宅があるテネシー州への帰国の調整を支援しているという。同被告はゴーン被告と共に金融商品取引法違反の罪で起訴された。

減産

石油輸出国機構(OPEC)は合意したばかりの6カ月の減産をまだ開始してもいないが、主要加盟国はさらに6カ月間延長するというサウジアラビアの見通しに賛同。アラブ首長国連邦(UAE)のエネルギー相は追加減産が話し合われる可能性に含みを持たせた。ただ、NY原油相場は急落し、1バレル=42.53ドルと、1年半ぶりの安値に沈んだ。

その他の注目ニュース
2018年最終週は波乱の展開か
テスラ株が大幅安
中国、質の高い製造業発展で政策パッケージ導入へ