北朝鮮で拘束された米学生オットー・ワームビア氏=朝鮮中央通信が2016年3月配信、平壌(AFP時事)

 【ワシントン時事】北朝鮮に拘束され帰国後に死亡した米学生オットー・ワームビア氏=当時(22)=の遺族が、北朝鮮政府を相手取り損害賠償を請求した裁判で、首都ワシントンの連邦地裁は24日、北朝鮮側に5億100万ドル(約550億円)の支払いを命じる判決を下した。ロイター通信が報じた。

 裁判官は判決で「オットー・ワームビア氏の拘束、拷問、裁判なき殺害と、両親が被った損害に対し、北朝鮮は責任を負う」と指摘した。北朝鮮の反発は必至で、非核化などを協議する第2回の米朝首脳会談に向けた動きに影響を及ぼす可能性もある。

 ワームビア氏は2015年12月に観光目的で北朝鮮を訪問し、平壌のホテルにあったポスターを盗んだとして、16年1月に拘束された。17年6月13日に昏睡(こんすい)状態で帰国し、その6日後に死亡した。(2018/12/25-06:44)