【北京時事】中国が打ち上げた無人探査機「嫦娥(じょうが)4号」が中国時間3日午前10時26分(日本時間同11時26分)、世界で初めて月の裏側に着陸した。中国国営中央テレビ(CCTV)が伝えた。通信環境や地形などの面で難易度の高い裏側への軟着陸成功で、米ロに次ぐ「宇宙強国」を目指す中国の技術力の高さを示した。

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 宇宙開発は、米国が見直しを求める中国のハイテク産業育成策「中国製造2025」の重点分野。米トランプ政権が警戒を強めるのは必至だ。

中国の無人探査機「嫦娥4号」が撮影した月の裏側=3日、中国国家宇宙局提供(AFP時事)

 探査機は月から15キロ離れた軌道から下降。自ら識別した障害物を避けながら約11分かけて、東経177.6度、南緯45.5度付近に軟着陸した。着陸から約1時間後には、月の裏側を近距離から撮影した複数の画像を中継衛星を経由して送ることにも成功した。今後は搭載した探査車も使い、地形や鉱物資源などを調査する。(2019/01/03-17:11)