東京 豊洲市場は、去年10月の開場後、初めての年明けを迎え、築地市場から続く年始恒例の「初競り」が行われました。最高値は、青森県の大間港で水揚げされたクロマグロで、記録の残る平成11年以降で最も高い3億3000万円余りで競り落とされました。
豊洲市場は去年10月11日に築地から移転し、初めての年明けを迎えました。
競り場には、全国から運ばれてきた生や冷凍のマグロが並び、このうち、生マグロの卸売り場では卸売業者の代表が「豊洲市場が開場して3か月になるが、築地と変わらずたくさんのマグロが入荷した。これから豊洲市場をどう発展させていくか皆さんと考え、改善していきたい」と新年のあいさつをしました。
また、東京都の小池知事が「立派な中核市場をともに育てていき、多くの人に愛していただけるような市場になることを心から期待しています」と述べたあと、仲卸業者の代表が商売繁盛を願って手締めをしました。
そして、午前5時すぎ、競りの開始を告げる鐘の音とともに、威勢のよい声が上がり、業者たちが次々にマグロを競り落としました。最高値は、青森県の大間港で水揚げされた重さ278キロのクロマグロで、築地に本社があるすしチェーン店が3億3360万円で競り落としました。
これは、過去の最高値の2倍を超える価格で、記録の残る平成11年以降で最も高くなりました。
豊洲市場のマグロの競り場は今月15日から1階の見学者用デッキが開放され、これまでより間近に競り場の雰囲気を体感できるようになります。
競り落とした社長「おいしそうで鮮度抜群」
重さ278キロのクロマグロを3億3360万円で競り落としたのは東京 築地に本社があるすしチェーン店でした。
競りのあと木村清社長は「ここまでの値段になるとは思わなかったですが、買ったマグロは最高です。身の太り方はおいしそうで、鮮度も抜群のいいマグロを買えました。お客さんにいいマグロを食べてもらいたい」と話していました。
仲卸御者も高まる期待
豊洲市場の初競りを前に、マグロを専門に扱う水産仲卸業者は「豊洲にまだ慣れていない中で初競りを迎えますが、リーズナブルな値段でマグロを提供できたらいいと思います」と話していました。
別の水産仲卸業者は「初めて豊洲で迎える初競りなので楽しみにしています。来年もこの豊洲で新年を迎えられるようにこの1年頑張っていきたい」と話していました。