【台北時事】台湾の蔡英文総統は5日、海外メディアと会見し、中国の習近平国家主席が2日の演説で、「一国二制度」により中台統一を目指す方針を打ち出したことについて、「われわれは一国二制度を断じて受け入れない」と改めて拒否する考えを表明した。蔡氏はその理由として、中国の一党独裁体制や人権状況の悪化を挙げ、「その最たるものは、台湾に対する武力行使の可能性を放棄していないことだ」と中国側を批判した。
昨年11月の統一地方選で、与党・民進党が大敗し、次期総統選で蔡氏の再選に黄信号がともっているが、台湾では習氏の演説に強く反論した蔡氏への支持が広がっている。蔡氏は「中国は台湾の民意に対する誤認を改めるべきだ」と強調、中国に民主化や人権状況の改善を求めた。(2019/01/05-16:30)