台湾の内政部(内政省)刑事局は7日、ドイツ化学大手BASFの台湾子会社に勤める技術者ら6人を、同社の半導体関連の化学薬品製造技術を中国企業に漏えいしたとして営業秘密法違反の疑いで拘束したと発表した。

 中国は半導体の調達を米企業など海外に大きく依存しており、国内産業の育成を急いでいることが背景にある。

 発表によると、6人は半導体の製造過程で必要な高純度のアンモニアなどを製造する技術を中国江蘇省にある電子部品会社に提供した。

 台湾紙、中国時報(電子版)によると、漏えいした技術の価値は35億台湾元(約123億円)に相当するという。

 捜査当局は子会社の工場がある中部彰化県など関係地を捜索、化学品や工程図面、通帳などを押収した。(共同)