[ブリュッセル/ワルシャワ 30日 ロイター] – 欧州連合(EU)が、次世代高速通信規格「5G」網から中国企業を排除する案を検討していることが、EU高官4人の話で分かった。華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]の機器を事実上締め出す。
こうした動きはごく初期の段階で、実施には紆余(うよ)曲折も予想される。
当局者らによると、欧州委員会が2016年のサイバーセキュリティー法を改正する案が浮上している。同法は重要インフラ関係企業に、適切な安全策を講じるよう求めている。重要インフラに5G網を含めれば、スパイ活動や妨害工作向けに機器を利用した疑いのある国や企業が提供する装置を、EU企業が事実上使えないようにする。
調達ルールの変更なども必要となる可能性があるという。
当局者らは、いかなる変更も特定企業を念頭に置いたものでなく、中国を巡る国家安全保障上の懸念が背景と強調した。
ポーランド当局が今月、スパイ容疑でファーウェイの中国人社員とポーランドの元安全保障当局者を逮捕した事件が、注意喚起を促したとしている。
ファーウェイの広報担当者は「欧州のサイバーセキュリティー基準整備に向け、当社が域内機関と取り組む可能性があり、尽力している」「当社にはサイバーセキュリティー面で問題のない実績がある」と説明した。