大阪府知事、市長の辞職会見後に会見する自民党大阪府連幹部=8日午後、大阪市中央区の自民党大阪府連(奥清博撮影)
大阪府知事、市長の辞職会見後に会見する自民党大阪府連幹部=8日午後、大阪市中央区の自民党大阪府連(奥清博撮影)

 大阪府の松井一郎知事(大阪維新の会代表)と吉村洋文・大阪市長(維新政調会長)が辞職するのに伴い、4月7日に投開票される知事・市長のダブル選で、自民党が知事選の候補者として、60代の元府副知事の男性を擁立することで最終調整に入ったことが11日、自民関係者らへの取材で分かった。

 関係者によると、元副知事は在任時、維新の提出した条例案に反発した経緯があり、府政経験も豊富なことから、反維新の立場から幅広い支持を集めるのに適任と判断したとみられる。

 維新は前回ダブル選でも圧勝。自民は準備期間が短い今回の選挙で維新に対抗するため、知名度の高い人物や行政経験者らを中心に候補者選定を進めていた。

 8日には大阪市出身の俳優、辰巳琢郎(たつみ・たくろう)氏(60)に正式に立候補を要請したが、辰巳氏は10日夜に「家族の同意を得られなかった」として自民側に出馬断念を伝えていた。

 維新の松井、吉村両氏は立場を入れ替えてそれぞれ市長選と知事選に挑むことを表明している。

 知事選は21日、市長選は24日に告示され、府議選、市議選と同じ日に投開票される。