今朝の新聞から3大ニュースを選ぶとすれば、①英議会再び離脱合意案否決②日産、ルノー、三菱の3社連合が新組織立ち上げ③二階堂幹事長の安倍4選発言ーだろう。英議会否決の動きは想定内。特に驚きはないが英議会の混迷ぶりは如何ともし難い、そんな印象を改めて受ける。日産、ルノー問題も半ば想定済み。提携戦略を決める新組織「アライアンス・オペレーティング・ボード」を設立すると発表した。報道によると新組織の議長にはルノーのジャンドミニク・スナール会長が就く。3社の最高経営責任者(CEO)を含む4人を中心に構成するという。カルロス・ゴーン前会長に権限が集中していた旧体制と決別し、今後は合議制でグループ戦略を策定する。スナール氏が日産の会長に就任しないことが決まった。3社連合として一歩前進か。

これら2つのニュースに比べ価値は小さいが、二階堂幹事長の安倍4選発言には驚いた。同幹事長はこのところ旧民主党の細野豪志衆院議員を自派の特別会員として迎え入れたり、自民党と因縁浅からぬ小池都知事の再選を支持したり、あれやこれやのサプライズ発言で世間を驚かせている。その幹事長が今度は安倍首相の4選に言及したのである。安倍氏の3選は昨年のこと。まだ任期は2年以上残っている。誰だって思う。「どうして今4選に言及するのか」政治家の発言に“はずみ”といったものはほとんどない。何らかの意図が隠されている。そう見るのが当たり前だ。ネット上には4選発言の狙いについて、「安倍政権のレームダック化を防ぐため」とあった。なるほどと思わないこともないが、理屈が通り過ぎている。

英議会の合意修正案否決も、ここまでくるともはや理屈ではないような気がする。離脱強硬派はメイ首相憎しで凝り固まっているか、政権転覆を狙っているのではないか。コービン党首率いる労働党の真の狙いは政権交代かもしれない。政治家の本心はわからない。二階堂氏は老練で経験豊富である。酸いも甘いも知り尽くしている。その経験は他の政治家では歯が立たない。そんな政治家の本心は知る由も無い。想像するしか手はない。安倍政権のレームダック化を防ぐといったかっこいい理由はこの人には似合わない。もっとドロドロとした政治の闇に近いところに原因があるのではないか。ひょっとすると安倍首相から「幹事長を外す」と言われたのではないか。困った幹事長は手のひらを返すように安倍首相にゴマをすった。この程度の推測は冗談にもならないか……。