• WTOが自動車懸念、ブラックロック大改造、3月の米自動車販売
  • バイデン氏に「不適切な接触」疑惑、Kudan創立者が目指すもの

ジャーナリストのジャマル・カショギ氏が殺害され、世界がサウジアラビアへの憤りで一致したのは半年ほど前。それ以降サウジに距離を置いていた金融・財界のリーダーたちの姿勢に、変化の兆しです。ゴールドマン・サックス・グループの最高経営責任者(CEO)、デービッド・ソロモン氏は就任後初めてサウジを訪問しました。ゴールドマンが動き出せば、ウォール街の他行も続く可能性があります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

米中摩擦の比ではない

外国車の輸入を制限するとのトランプ米大統領の脅しは、米中間の貿易摩擦よりも世界経済への影響が大きいと、世界貿易機関(WTO)のチーフエコノミストが警告。米中間の貿易は世界全体の約3%だが、世界の自動車貿易は貿易全体のおよそ8%だと指摘し、「自動車関税の影響の方が米中の貿易摩擦よりも大きいことが想像できるだろう」と述べた。WTOは2019年の世界貿易成長率予想を3年ぶりの低水準に下方修正している。

大改造に着手

資産運用で世界最大手の米ブラックロックは、ここ数年で最も大規模な組織改革に乗り出す。社内文書によると、オルタナティブ投資部門で新たな幹部陣を迎え、セールス人員を再編するとともに、ディレクター20数人の役割を変更する。機関投資家を顧客とする部門を率いてきたエドウィン・コンウェイ氏は、オルタナティブ事業の世界責任者となる。

酔い覚め

3月の米自動車販売は大半の主要メーカーで減少し、1-3月期全体でも減少が目立った。ゼネラル・モーターズ(GM)では、4ブランド全てで販売が落ちた。オートトレーダー・ドット・コムのミシェル・クレブス氏は、「昨年は税制改革による陶酔感があったが、今はあるのはその現実だ」と述べた。一方、ホンダは販売台数が増加した。オートデータによると、業界全体では年換算1745万台と、前年同月の1731万台から増加した。

出馬のハードル

20年の米大統領選挙に出馬するとの臆測が広がっているジョー・バイデン前副大統領から、「不適切な接触」を過去に受けたとして、2人目の女性が氏名を公にした。バイデン氏は出馬を表明すれば、乱立気味の民主党候補者の中で首位を走ると目されている。同氏は不快な思いをさせる「意図は決してなかった」と釈明する声明を発表した。

780億円の男

拡張現実(AR)のKudanを創立した大野智弘氏は、次のグーグルを目指すのではなく、半導体設計の英アーム・ホールディングスのようになりたいと語る。Kudanは昨年12月の東証上場で華々しくデビューし、大野氏の資産は約7億ドル(約780億円)に上る。同氏はこれで舞い上がっていないが、株価が割高になっているとのアナリストの指摘もある。

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