【パリ時事】フランスの経済紙レゼコー(電子版)は2日、仏自動車大手ルノーからオマーンの販売代理店に不適切な支出があったとされる問題に絡み、当時会長兼最高経営責任者(CEO)だったカルロス・ゴーン被告の長男が米国で設立した会社に資金が流れていたと報じた。同被告に近い弁護士が管理し、販売代理店を経由して資金が渡ったとされるレバノン企業が2015~18年、約2750万ドル(約30億円)を長男の会社に出資したという。

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 長男が資金の出どころを把握していたのかは明らかになっていない。
 仏紙フィガロなどによると、ルノーからオマーンの販売代理店に対し、営業成績への報奨金名目で約1000万ユーロ(約12億円)が送金された。ルノーの内部調査で判明したもので、同社は仏検察に通報した。