[ニューヨーク 10日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場でドルやユーロがほぼ変わらず。米欧中銀はこの日ともに金利据え置きを継続する姿勢を示した。こうした中、物価統計の上振れを受けノルウェークローネの値上がりが目立った。
欧州中央銀行(ECB)は理事会で予想通り主要政策金利を据え置き、金利ガイダンスも維持した。ドラギ総裁は理事会後の会見で「政策手段はいくらでもある」と述べ、域内経済の減速が継続した場合でも追加策を講じることは可能との認識を示した。
米連邦準備理事会(FRB)が公表した3月19─20日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、メンバーらが金利政策の変更に忍耐強く臨むことで一致する中、バランスシートの縮小方法や縮小終了後の管理方法を討議していたことが分かった。
インサイト・インベストメント(ニューヨーク)のクリフ・コルソ執行会長はFOMC議事要旨の内容について「FRBの忍耐強い道筋を表すもの」と指摘。ECBについては「域内経済がかなり減速していることから金利の据え置きは長期間に及ぶ見通し」とした。
ユーロ/ドルEUR=は0.09%高の1.1272ドル。ユーロ/円EURJPY=は0.09%安の125.085円。
経済指標では、3月の消費者物価指数(CPI)が前月比0.4%上昇した。上昇率は2018年1月以来の大きさ。ガソリンや家賃の値上がりが影響した。 統計を受けドルは上昇する場面も見られた。
主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.08%安の96.933。ドル/円JPY=は110円台後半での取引。
こうした中、ノルウェークローネは対ドルNOK=で0.72%高の8.4956クローネ。対ユーロEURNOK=では約5カ月ぶり高値となる9.5768クローネに上昇した。3月のCPIはコア指数が前年比2.7%上昇と市場予想の2.5%を上回った。
豪ドルAUD=D4は対ドルで0.61%高。
ドル/円
NY終値 111.00/111.03
始値 111.21
高値 111.27
安値 110.85
ユーロ/ドル
NY終値 1.1273/1.1274
始値 1.1272
高値 1.1286
安値 1.1230