[ドバイ/ロンドン/モスクワ 11日 ロイター] – 石油輸出国機構(OPEC)は、ベネズエラとイランの原油供給が一段と減少し、価格上昇が続いた場合、7月から増産する可能性がある。関係筋が明らかにした。ロシアなど非加盟国との協調減産を延長すれば、市場を引き締め過ぎる恐れがあるためという。 

ベネズエラの産油量は日量100万バレルを下回っているほか、イランの供給も予想通り米国が制裁を強化すれば、5月以降にさらに減少する可能性がある。 

協調減産を受け、今年の原油価格LCOc1は30%超上昇しており、現在は1バレル=70ドルを超える水準。トランプ米大統領はOPECに相場下支えを抑制するよう圧力をかけている。 

あるOPEC関係筋は「供給が大幅減少し、原油価格が85ドルに上昇するのは、われわれにとって好ましくない状況で、増産する必要があるかもしれない」と述べた。 

OPECとロシアなど非加盟国は1月から日量120万バレルの減産を実施しており、6月25─26日の会合で減産を延長するかどうかを決める。