【ワシントン時事】米ワシントンで開かれている20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は12日(日本時間13日)、2日目の討議を終え、閉幕した。米中貿易摩擦に端を発する世界経済の減速懸念や、英国の欧州連合(EU)離脱問題がリスク要因となる中、初めて議長国を務める日本は、世界経済の安定に向けた対応で協調を探った。

 麻生氏は11日夜、現地で記者団に対し、米中摩擦について「簡単には終わらないだろう」と指摘。知的財産権の侵害や、政府による国有企業支援などをめぐり米中の対立は根深く、麻生氏は問題長期化への懸念を示した形だ。一方で、「G20の国際協調の精神が重要だ」と語り、各国・地域の結束を目指す考えを強調した。

 2日目の討議では、日本が主要議題に掲げる経常収支の不均衡是正や、巨大IT企業に対するデジタル課税について意見を交わしたもようだ。共同声明は採択しない見通し。