日米首脳会談

ことし6月のG20大阪サミットを前にアメリカを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の27日朝早くからトランプ大統領との日米首脳会談に臨みました。会談の冒頭、トランプ大統領が日本の農産物の市場開放に強い意欲を示したのに対し、安倍総理大臣は両国が利益を得るような形で交渉を進めたいと強調しました。

ことし6月のG20大阪サミットを前に主要議題の調整にあたるため、フランスやイタリアなど、ヨーロッパ各国を歴訪していた安倍総理大臣は、日本時間の27日未明、アメリカの首都ワシントンに到着し、午前5時半すぎからトランプ大統領との日米首脳会談に臨みました。

首脳会談は、通訳だけ交えた首脳どうしのものから始まり、その後、出席者を増やしながら2時間近くにわたって行われました。

会談の冒頭、トランプ大統領は日米の新たな貿易交渉について「農産物について熱心に議論することになる。日本はアメリカの農産物に高い関税を課している。われわれは関税をなくしたい」と述べ、日本の農産物の市場開放に強い意欲を示しました。

そのうえで「交渉は迅速に進む可能性がある。自分が日本に行くまでに妥結する可能性もある」と述べ、早期妥結に期待を示しました。

これに対し、安倍総理大臣は「両国が利益を得るような形で経済が発展していくように貿易交渉について話をしていく」と述べました。

また、安倍総理大臣は「5月1日に皇太子殿下がご即位されて日本は令和という新しい時代を迎える。最初の国賓としてトランプ大統領をお迎えできることを大変うれしく思う。令和時代も日米同盟は揺るがない。国際社会のさまざまな課題にともに取り組んでいく強いメッセージを発信することになる」と述べました。

これに対し、トランプ大統領は「非常にすばらしいことで名誉だ。本当に楽しみにしている」と応じました。

このほか会談では、G20大阪サミットや、北朝鮮情勢への対応などをめぐっても意見を交わしたものとみられます。