米軍などの空爆で破壊されたシリア政府の研究施設を調べるシリア兵=2018年4月、ダマスカス郊外(AFP時事)

 【ワシントン時事】米国務省のオルタガス報道官は21日、声明を出し、シリアのアサド政権が北西部で塩素ガスを含む化学兵器を再び使用した兆候があると指摘した。「アサド政権が化学兵器を使用すれば、米国と同盟国は直ちに適切な報復を行うと繰り返し警告している」と述べた。

塩素ガス使用と結論=昨年4月のシリア空爆-OPCW最終報告

 アサド政権軍は19日、北西部での軍事作戦で塩素ガスによる攻撃を行ったとみられ、米国は情報を収集している。アサド軍は最近、北西部の反体制派最後の拠点イドリブ県やその周辺に対し、空爆を強化している。オルタガス氏は、19日の攻撃をイドリブでの「停戦違反だ」と非難した。

 トランプ政権は2017年4月と18年4月の2度、化学兵器を使用したとして、アサド政権を攻撃している。