28日、川崎市でスクールバスを待っていた小学生らが次々と包丁で刺され2人が死亡、17人がけがをした事件で、犯行後に自殺したとみられる容疑者の男はわずか10数秒の間に被害者を襲っていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
28日午前8時前、川崎市多摩区の路上でスクールバスを待っていた小学生17人と大人2人の合わせて19人が包丁で刺されるなどして、いずれも都内に住む小学6年生の栗林華子さん(11)と、外務省職員の小山智史さん(39)が死亡しました。またほかの17人も重軽傷を負いました。
警察によりますと、事件を起こしたのは川崎市麻生区に住む岩崎隆一容疑者(51)で小学生たちを刺したあと、みずから首を刺して死亡し、自殺と見られています。
岩崎容疑者ははじめに小山さんを背後から刺し、それからわずか10数秒の間に70メートルほど移動しながら次々と小学生らを襲っていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
凶器とみられる2本の柳刃包丁はいずれも刃渡りがおよそ30センチあったということで、警察は殺人の疑いで捜査するとともに、なぜ子どもたちを執ようにねらったのか詳しい動機を調べています。
亡くなった小山さんの妻「深い悲しみ」
事件で亡くなった小山智史さん(39)の妻は28日夜、代理人の弁護士を通じて「突然のことすぎて、深い悲しみの中にあります。今は何も考えられない状態です。取材等はお控えくださるようお願いいたします」などとするコメントを出しました。