[28日 ロイター] – 仏自動車大手ルノーと欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の経営統合計画について、日産自動車が計画を把握したのはわずか数日前だった可能性がある。関係者4人がロイターに明らかにした。統合計画は日産に不意打ちとなったもようで、今後ルノー連合における日産の地位低下に拍車が掛かる恐れもある。
ある関係筋によると、西川広人社長は山内康裕最高執行責任者(COO)を通じて初めて計画のうわさを耳にした。ルノー側から計画に関して正式な通知が来たのは、交渉が報じられるわずか1日前だったという。
西川氏は28日、記者団に対し、ルノーとFCAの統合計画は「好機が広がり、全体としては将来に向けてポジティブな話だと思う」と語り余裕を見せた。ただある関係筋は「西川氏は相当追い込まれている」と指摘。ルノーに近い別の関係者も、日産は今後他社に技術を頼るのか、それとも自主路線を進むのか、いわば自律性のない地位と地位のない自律性の選択を余儀なくされるかもしれないと話した。
日本経済新聞によると、FCAのジョン・エルカン会長は、ルノーとの統合を通じ、日産や三菱自動車との今後の連携に意欲を示した。