[オタワ 30日 ロイター] – ペンス米副大統領は30日、カナダとメキシコが北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新たな貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の批准に向け始動する構えを示したことを受け、米議会で今夏の批准を目指すと表明した。
カナダは昨日、USMCA批准に向けた法案を議会に正式提出。メキシコのロペスオブラドール大統領もこの日、法案を上院に提出するとし、批准は「近い」と語った。
ペンス副大統領はこの日、カナダの首都オタワでトルドー首相と会談。会談後の共同会見で「USMCA批准を通じ、米加の経済関係を強化する歴史的好機となる」と語った。
米政権の指導部がカナダを公式訪問するのは、トランプ大統領が昨年6月にカナダで開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)を途中退席し、トルドー首相を「不誠実で弱い男」と批判してから初めて。
今回の会談ではまた、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)を巡る米加と中国との対立も主要議題になった。
カナダは昨年12月、対イラン制裁違反を巡る米国の要請を受け、ファーウェイの孟晩舟・最高財務責任者(CFO)をバンクーバーで逮捕。その後、中国でカナダ人が相次いで拘束される事態が発生している。
その他、ベネズエラ情勢などについても意見交換が行われた。