【コルビルシュルメール(仏北西部)時事】欧州歴訪中のトランプ米大統領は6日、フランス北西部ノルマンディー地方に入り、マクロン大統領との首脳会談を行った。就任当初は「気が合う」とされながら亀裂も目立つマクロン氏と、良好な関係を再構築するきっかけとなるかどうかが注目点だ。
トランプ氏は会談冒頭、米仏は「傑出した関係だ」と述べた。マクロン氏は、米国との温度差が目立つイラン核問題で、イランの核兵器保有を阻止するという目標は共通だと強調。目標実現に向け「新たな交渉が必要だ」と語り、核合意を一方的に離脱した米国に配慮する姿勢も見せた。
だが、イラン制裁強化に走る米国に対し、既存の核合意を尊重するフランスの立場に変化はないとみられる。米国が離脱を表明した地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」をめぐる溝も、埋まっていない。
昨年11月には、マクロン氏が提唱した米国抜きの「欧州軍」構想にトランプ氏が「侮辱的だ」とかみつき、両者の溝が鮮明になった。欧州の結束を重視するマクロン氏にとって、英国の欧州連合(EU)離脱をあからさまに支持するトランプ氏と折り合うのは容易でない。