[ニューヨーク 7日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場ではドル指数.DXYが下落し、3月26日以来の安値を付けた。この日発表された5月の米雇用統計がさえない内容となり、米連邦準備理事会(FRB)が年内利下げに踏み切るとの見方が強まった。 

労働省が7日に発表した5月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が7万5000人増加。ロイターがまとめたエコノミスト予想は18万5000人増だった。時間当たり平均賃金は前月比0.2%増。予想は0.3%増だった。3月と4月を合わせた雇用者数は従来から7万5000人分下方改定された。 

BMOキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の外為戦略部門グローバル責任者、グレッグ・アンダーソン氏は「今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが検討されるのに十分なほど軟調だった」と指摘。「これまでは、統計の最も注目を集める部分が堅調でも中身を見ると軟調、またはその逆が多かったが、今回の雇用統計はすべてが軟調だった」と述べた。 

ドル指数は週間で1.2%安となった。 

CMEグループのフェドウォッチによると、この日の6月の利下げ確率は前日の16.7%から22.5%に上昇。7月も58.0%から69.1%に上昇した。 

市場は年内に2─3回の利下げが実施されることを織り込んでいる。政策金利が12月まで据え置かれる確率はわずか1.3%となっている。 

終盤のドル/円JPY=は0.23%安の108.16円。ユーロ/ドルEUR=は0.52%高の1.133ドル。米ドル/カナダドルCAD=は0.67%安の1.327カナダドル。 

ポンド/ドルGBP=はドル安を背景に2週間ぶりの高値に浮上。週間では約1カ月ぶりの上昇となる見込み。