【バンコク時事】東南アジア諸国連合(ASEAN)がタイのバンコクで23日に開く首脳会議で、採択する独自のインド太平洋構想の最終草案が7日明らかになった。日米が「自由で開かれたインド太平洋戦略」の実現を目指し、中国が巨大経済圏構想「一帯一路」を推進する中、ASEANがインド太平洋に関して初めてまとめた統一見解で、ASEANの中心的役割を強調している。

 ASEANは昨年、東アジア首脳会議などASEANが中心を担う国際枠組みの強化を目的に、インド太平洋構想に関する議論を本格化した。23日の首脳会議の議長声明案も「インド太平洋地域へのASEANの関与の指針となる構想で、歓迎する」と触れている。インド太平洋地域で主導権を争う米中双方に配慮しつつ、存在感をアピールする思惑がある。