[26日 ロイター] – 米商務省が26日発表した第2・四半期の実質国内総生産(GDP)の速報値(季節調整済み)は年率換算で前期比2.1%増と、予想ほど減速しなかった。市場予想は1.8%増だった。個人消費が急増し、輸出減少や在庫投資の減速による影響を和らげた。市場関係者のコメントは以下の通り。
<アマースト・ピアポイント証券(コネチカット州)の首席エコノミスト、スティーブン・スタンレー氏> 予想とおおむね一致する結果だった。コアPCE価格指数(の伸び)は予想に届かなかったが、今回のGDP統計は懸念されているほどの景気減速を示すものではなかった。
連邦準備理事会(FRB)は下方リスクが存在するために緩和を実施する。FRBが来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和サイクルに入ると示唆した場合は、サプライズとなる。
FRBは少しずつ歩を進めるとみられる。通商に起因する下方リスクに対応するために、景気支援を実施すると考えている。FRBはインフレが高まり過ぎていると懸念していないため、利下げに対するハードルは低い。
<ウエルズ・ファーゴ証券(ニューヨーク)の外為ストラテジスト、エリック・ネルソン氏> 総じて堅調な内容だった。ただ、極めて力強かったわけではない。 今回のGDP統計で連邦準備理事会(FRB)の路線が変わるとは考えておらず、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイント(bp)の利下げが決定されるとの見方は変えていない。
<ナショナル証券(ニューヨーク)の首席市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏> 予想よりやや良好な結果となったが、来週に連邦公開市場委員会(FOMC)を控える連邦準備理事会(FRB)の路線を変えるに十分なほどではなかった。
今回のGDP統計は、景気の著しい減速を示すものではなかったと同時に、FRBが路線変更を迫られるほど力強いものでもなかった。景気は減速はしているものの、警戒すべき程度まで減速しているわけではない。