[ロサンゼルス/ワシントン 15日 ロイター] – 2020年米大統領選の民主党候補指名獲得を目指すベト・オルーク元下院議員は15日、自身の地元テキサス州エルパソで起きた銃乱射事件を受け、使命感を新たにして選挙戦に臨むと表明した。 

一方、対立候補の1人であるジョン・ヒッケンルーパー・コロラド州前知事は候補指名争いから撤退すると発表した。 

民主党から20人を超す候補が乱立するなか、オルーク、ヒッケンルーパー両氏は支持率が伸び悩んできた。このため、それぞれの地元の激戦州で連邦上院選にくら替え出馬すべきとの声が高まっていた。 

オルーク氏は上院にくら替えする可能性を否定。今月3日にエルパソの大型商業施設でメキシコ人を標的とした銃乱射事件が起き、22人が死亡したことを受け、大統領候補という立場を利用して移民の苦境を訴えるとともに、社会の分断をあおり、人種偏見を助長するトランプ大統領の発言に異を唱える考えを示した。 

「わたしがテキサスにとどまり、上院選に出馬すべきと指摘する人もいたが、エルパソや米国にとってそれでは十分とは言えない」と強調した。 一方、ヒッケンルーパー氏は上院へのくら替えを「真剣に検討する」と述べ、可能性を排除しなかった。