[ローマ 5日 ロイター] – イタリアのコンテ新内閣が5日、発足した。コンテ首相を筆頭に21人の閣僚が大統領府で行われた宣誓式に臨み、左派「五つ星運動(M5S)」と親欧州連合(EU)の中道左派、民主党(PD)による連立政権が始動する。前政権でEUと対立した右派「同盟」が野党に転落する中、新政権は親EU色が強まるものとみられる。 

内相には前政権でEUに批判的だった同盟党首のサルビーニ氏に代わり、高級官僚で移民問題に詳しいルチアナ・ラモルジェーゼ氏が就任する。また経済財務相に起用されたロベルト・グアルティエーリ氏欧州議会経済金融委員会の委員長を務めており、同国の財政問題を巡ってこじれたEUとの関係を改善する狙いがうかがえる。 

こうした中、関係筋によると、政府はイタリアの次期欧州委員に民主党所属で元首相のパオロ・ジェンティローニ氏を選んだ。 

コンテ内閣が取り組む最初の課題は2020年度予算案の策定となる。連立与党は政策綱領の中で、景気押し上げに向けた拡張政策や付加価値税(VAT)引き上げの回避などを打ち出している。