[ワシントン 13日 ロイター] – 米財務省は13日、北朝鮮が行ったとされる身代金要求型ウイルス「WannaCry(ワナクライ)」によるサイバー攻撃に関与したとして、北朝鮮政府が支援するハッカー集団「ラザルス」「ブルーノロフ」「アンダリエル」の3集団を制裁対象に指定した。 

財務省は3集団が「不正な武器・ミサイル開発を進めるために悪質なサイバー攻撃に関与した」と指摘。その上で「既存の米国および国連の対北朝鮮制裁を堅持し、金融ネットワークのサイバーセキュリティー向上に向けて国際社会と協力していく」とした。 

3集団のすべての米関連資産が制裁の対象となるほか、故意にこれら集団の取引を助けたりサービスを提供する外国金融機関も対象となる可能性がある。 

財務省によると、ラザルスは2017年、米国のほか、オーストラリアやカナダ、ニュージーランド、英国などでワナクライを使ったサイバー攻撃に関与。影響は少なくとも150カ国に及んだ。 14年には、ソニーの米子会社ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメントにもサイバー攻撃を仕掛けたという。 

ブルーノロフはラザルスと連携し、バングラデシュ中銀から約8000万ドルを盗み出したとされている。 また、アンダリエルは銀行のカード情報などを盗み出し現金を引き出したり、個人情報を不正に売却していたとみられる。