がん患者の遺伝子を調べて最適な治療薬を選ぶ「がんゲノム医療」について、厚生労働省は全国34の医療機関を地域の拠点病院に指定し普及を図っていくことになりました。がんの「ゲノム医療」は患者のがん細胞の遺伝情報を解析して、最適な治療薬を選ぶ新しい医療で、国のがん対策の基本計画で柱の一つに掲げられています。
厚生労働省の専門家会議はゲノム医療を普及させるため全国34の医療機関を地域の拠点病院に選びました。
拠点病院ではがん患者の遺伝子検査を行ってその結果を医学的に解釈し最適な治療薬は何かを検討します。また地域にある別の医療機関で実施された遺伝子検査の結果も集約して検討を行い、拠点病院の役割を担います。
選ばれたのは、
▼北海道で1か所、
▼東北では青森と山形でそれぞれ1か所、
▼関東信越では東京で4か所、神奈川で3か所、埼玉で2か所、茨城、千葉、新潟、長野でそれぞれ1か所、
▼東海北陸では富山、石川、静岡、愛知、三重でそれぞれ1か所、
▼近畿では大阪で3か所、兵庫で3か所、
▼中国・四国では広島、香川、愛媛でそれぞれ1か所、
▼九州では福岡で2か所、長崎と鹿児島でそれぞれ1か所となっています。
34の拠点病院は今月中に指定される見通しで、これによってすでに指定されている11の中核拠点病院と合わせて全国45か所で遺伝子検査を基にした治療薬の検討が可能になります。