[ニューヨーク 25日 ロイター] – トランプ米大統領は25日、中国との通商合意が予想よりも早期に実現する可能性があるとの考えを示した。 

トランプ氏は記者団に対し「中国は合意を切望しており、皆が考えているよりも早い時期に合意に至る可能性がある」と語った。 

その後、安倍晋三首相との会談後に記者団に対し、中国は配慮しており「自身も中国に配慮した」とし、中国と通商合意を得られる公算は大きいと述べた。 

米中通商協議についてライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は記者団に対し、両国は対話を続けており、中国代表団は10月初旬に再びワシントンを訪問すると表明。「現時点では信頼を醸成し誠意を示したい。実際にそうしたことが行われている」と述べた。 

その上で「トランプ大統領は望ましいディール(取引)を得たいと考えている。望ましい合意が得られなければ、関税措置は解除されない」と語った。 

トランプ大統領は前日行った国連総会での演説では、中国の通商を巡る慣行を非難し、米中通商協議で望ましくない合意は容認しないとの強硬な姿勢を改めて鮮明にしていた。 

これを受け中国の王毅外相は同日、中国政府は世界の覇権を追求する意図はないと反論。同時に、来月予定される米中の閣僚級通商協議が好結果につながることに期待感を示すとともに、米中両国は対立を回避し、互恵的で諸外国の利益にもなる協力を行うべきと訴えた。