- EU当局者、今後5週間での状況打開をほぼ諦めている-関係者
- 高官らによる離脱協議、27日にブリュッセルで再開
欧州連合(EU)は、ジョンソン英首相が10月31日の期限までに離脱合意を成立させることへの信頼を急速に失いつつある。
EU当局者は、ジョンソン首相の反対派議員に対する挑発的な言い回しが障害になっているとみており、今後5週間での状況打開をほぼ諦めている。交渉に詳しい関係者が述べたところによると、同首相の政治戦略や議会の承認を勝ち得る手腕に対して、EUの信頼は一気に後退した。
EUと英国の高官による離脱協議は27日にブリュッセルで再開する。ここ数日間、英国では最高裁が議会閉会は違法との判断を下したほか、合意なき離脱に議会が同意しない限り離脱延期の申請を義務付ける法律を首相が「降伏を強いる」ものだと批判するなど、波乱が続いている。
英政局の混乱はEUにとってもはや余興ではなく、実際の離脱交渉に弊害をもたらしていると、同関係者は述べた。EU首脳らは10月17-18日のEUサミット期間中に交渉を行うことを拒否しているといい、合意が成立するのであればこれ以前に完了しておく必要がある。
そうならない場合、EUは英国に対して離脱期限を延長するか、もしくは合意なき離脱に向けた緊急対応策を協議するかの選択肢を突きつけることになると、同関係者は述べた。
原題:EU Is Losing Faith in Johnson’s Ability to Bridge Brexit Gulf(抜粋)